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2024年05月23日更新

動画配信サービスやCTVの話

「ネットフリックス、広告付きプラン利用者が4000万人に急増」(2024年4月16日、ロイター)という記事がありました。ユーザーの増加と、広告媒体として今後の成長が期待される興味深いニュースです。

今回のコラムは、このネットフリックスなどの動画配信サービスやその視聴端末として普及が進むコネクテッドTV(CTV)の状況について考えてみます。

ネットフリックス、広告付きプラン利用者が4000万人に急増

先日、「ネットフリックス、広告付きプラン利用者が4000万人に急増」(2024年4月16日、ロイター)というニュースを見つけました。

2022年には会員減の発表があり成長性に疑問がもたれていましたが、その年末(2022年11月)に導入された広告付きの格安プランによって23年以降会員数は伸び続けています。広告ありの廉価プランの登録者は1年で月間アクティブユーザー数が500万人から4000万人に伸びたとのことです。

まだ広告プランのユーザー数が少なく在庫も少ないため、ターゲティング配信が思う様にできないなどの課題があるようですが、広告配信プラットフォームも自社開発を進めていくとの発表もあり、今後媒体としての成長が期待できるサービスと考えています。

視聴率調査にも変化が・・

ビデオリサーチ社が行っている視聴率調査も、テレビ視聴率のみの調査から、自宅内動画視聴まで調査領域を拡張する発表がありました。それによると「真のメディア価値を示すために、視聴者がどのように動画配信プラットフォームで番組や動画を視聴しているかを把握することが急務」とのことで、番組制作や広告配信者にとっても重要な課題としてとらえられていることの現れだと思います。

ビデオリサーチ社ニュースリリースより引用

動画配信サービスの状況

株式会社REVISIOの調査データによると、動画配信サービスの利用率は、

YouTube > AmazonPrimeVideo > TVer > NetFlix が10%を超えるサービスで、そのあとには、ABEMA、NHKプラス、U-NEXT、Hulu、Disney+、DAZNと続きます。順位については、昨年と比べて大きな変化はないようですがTVerが伸びています。

動画配信サービスの利用状況(REVISIO社資料より引用)

視聴デバイスの状況

動画配信サービスを見るデバイスは、スマホ、タブレット、パソコン、テレビ(CTV)などがありますが、主な2つはスマホとコネクテッドTV(CTV)です。
CTVはインターネットに接続されて動画配信サービスをみることができるテレビのことです。

CTVの普及率は、年々増加傾向がつづいています。ビデオリサーチの調査によると、2022年で56.8%ですので、おそらく現在は60%を超えていると思われます。

動画配信サービスを見る端末としては、YouTubeはスマホが圧倒的に多いですが、「Disney+」や「Netflix」「Hulu」、「AmazonPrimeVideo」などはすでにテレビ画面での視聴者のほうが多いようです。

CTV利用者に限ると、YouTubeを除くすべての動画配信サービスがTV画面で視聴される割合が圧倒的に高くなっています。

動画配信サービス視聴時の利用デバイス(REVISIO社資料より引用)

テレビ画面上のシェア争い

CTVはインターネットにつながったテレビですので、その画面では従来のテレビ放送の視聴も行われます。つまり画面上の時間を、テレビ放送と動画配信サービスがシェア争いをしていることになります。

CTV画面で再生されるコンテンツの時間、つまりCTV画面上の時間についての調査があり、以下のような結果となっています。

動画配信サービスの利用状況(REVISIO社資料より引用)

これによると、YouTubeのテレビ画面の占有時間は日テレに次いで2位です。つまり民放1社分の時間を占有しています。またAmazonPrimeVideoはほぼテレビ東京と同等のシェアTVerはETV(NHK教育テレビ)よりも上位のシェアです。

こうなると、前述したようにビデオリサーチ社が視聴率調査を動画配信サービスまで拡張することも当然ですね。

広告の視聴態度の視点で考えると

動画配信サービス内では、一般的な民放テレビ番組に比べて広告の注視度が高いことが報告されています。

オンデマンドで視聴する映画やドラマなど注視度が高いコンテンツの中で、スキップ不可で強制的に視聴させられているためかもしれませんが、ターゲティングによりユーザーが興味を持つ広告コンテンツが配信されることも要因かもしれません。

スマホで視聴している場合には視聴するだけの広告ですが、CTVで視聴している場合には、気になった広告内容を手元のスマホで検索するという行動も起きやすいと思われます。ネットフリックスの広告でQRコードを使って映画の割引クーポンを配布するなどの企画は誰でも思いつきそうですが、ほかにも面白いマーケティングの仕組みを考えてみたいですね。

まとめ

  • 動画配信サービスのユーザー数は増加傾向が継続しています。
  • コネクテッドTVの普及は現在60%以上。コネクテッドTVユーザーでは動画配信サービスはスマホではなくテレビ画面で見ることが圧倒的に多くなっています。
  • コネクテッドTV画面上のYouTube視聴時間は、日テレについて2位となり民放1社分の時間シェアをもっています。
  • 動画の視聴端末がスマホからコネクテッドTVになることで、手元のスマホと連動した広告企画が可能になるかもしれません。

当社ではYouTubeはもちろん、TVer、ABEMAへの広告出稿の手配が可能です。是非興味のある方ご相談ください。

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