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2025年02月20日更新

フレームワーク使えてますか?

マーケティングやビジネス戦略では、分析や意思決定を効率化するために、多くのフレームワーク(考え方の枠組み)が活用されています。今回はマーケティングのフレームワークについて考えてみます

フレームワークって何?

フレームワーク(Framework) とは、特定の目的を達成するための「枠組み」や「基盤」となるものです。ソフトウェア開発、ビジネス戦略、プロジェクト管理など、さまざまな分野で活用され、適切なフレームワークを活用することで、作業を効率化することができる可能性があります。

マーケティングにおけるフレームワークとは、ビジネスや市場の状況を整理し、分析し、戦略を立てるための「枠組み(思考ツール)」です。フレームワークを活用することで、考えを構造化しやすくなる(情報を整理する)、抜け漏れを防ぐ(考慮すべきポイントを網羅)、意思決定がしやすくなる(論理的な戦略立案が可能)といったメリットがあります。

代表的なマーケティングフレームワークには、3C分析、SWOT分析、4P、5フォース分析などがあります。

フレームワークとツール

フレームワークとツールは混同されがちですが、それぞれ異なる役割を持ちます。

私は、考えるための道具がフレームワークで、可視化や整理のための道具がツールと考えています。フレームワークを可視化ツールとして使うこともありますし、何かを考える時に使うこともありますので、その区別はあいまいなのですが、フレームワークをツールとして使っているのか、思考の道具として使っているのかを意識しながら取り組むことは大切だと思います。

まとめるとこんな感じでしょうか?

フレームワークツール
目的思考を整理し、分析する情報を視覚化・実行を支援する
方法一定の枠組みに沿って整理グラフやテンプレートなどで可視化
代表例3C、SWOT、4P、5フォースビジネスモデルキャンバス、マインドマップ

例えば、ビジネスモデルキャンバスって10年ほど前に流行りましたが、あれはビジネスモデルを俯瞰するためのツールだと思います。マインドマップは、ツールとしても有効だし、自分の考えをマップに可視化しながら新たな考え方を思いつく時にも利用できます。

会社でマーケティング部門に配属された社員が、マーケティングの研修でSTPや4Pについて教えてもらったときに「スゲー!これでいろんな課題に対処できるぞ!」と勘違いするパターンは何回か見てきました。実際に仕事で使うと、枠に書き込むだけでそれっぽい資料はできるのですが、顧客に刺さる提案になることはほぼないですね。フレームワークを可視化ツールとして利用しただけだからです。

マーケティングの本質は、「顧客を深く理解し、最適な価値を提供すること」で、フレームワークは、市場や顧客、競争環境を理解したり、戦略を設計するために活用するものです。「フレームワークを使ったから正しい戦略になる」わけではありません。

フレームワークの上手な使い方

生意気なことをいうつもりはないのですが、これまでの私自身の反省も踏まえて、フレームワークを効果的に活用するため抑えるべきポイントとして筆者が意識すべきと思っていることを挙げてみます。

目的を明確にする
何を知りたいのか?(競合分析?ターゲット設定?)、どのフレームワークを使うべきか?(3CかSWOTか?)など、取り組んでいる課題によって違います。ただし、私の友人にSWOTが得意という人がいるのですが、使い慣れた道具を深く使えるようになることもありだと思います。

フレームワークに当てはめる前に「情報収集」
フレームワークはデータや事実に基づいて使うもの。
例えば3C分析をするなら、市場データや競合の情報を収集しなければなりません。

「使っただけ」で満足しない
例えば、パワポにSWOT分析の結果を張り付けるとそれなりに見栄えの良い資料ができますが、目的は、分析した内部環境や外部環境を踏まえた提案です。

複数のフレームワークを組み合わせる。そして反復する。
例えば、3C分析 → 競争環境を理解 → STPでターゲット選定 → 4Pでマーケティング戦略を策定みたいなイメージです。ここでも、一通りやっただけではなく、結果を踏まえて、修正しながら分析を深めるなどの取り組みができればいいと思います。

まとめと新シリーズの予告

フレームワークは、過去のマーケティングの成功例や失敗例を集めて抽象化して作られたものや、心理学などの学術的な研究結果として作られたものです。しかし実際のマーケットはもっと複雑で、それぞれの個別の背景や事情が絡まりあっています。

そのような事例に取り組む際に、フレームワークは、思考を整理し、分析し、戦略を立てるための便利な道具です。しかし、「フレームワークを使うこと自体」が目的になってしまうと、実践に活かせないことが多いです。「顧客のニーズを理解し、最適な戦略を考えるための手段」として活用するように、フレームワークを利用しつつその外側にも意識をひろげながら考えることが必要だと思います。

次回から、代表的なフレームワーク(4P、3C、5フォースなど)について説明する「初級者のためのマーケティングフレームワーク」シリーズを始めますので、ご期待ください。

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