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2024年09月04日更新

マーケティングコラム:ターゲットは誰?

今回のマーケティングコラムはターゲットの話です。

コンシューマー、ユーザー、カスタマー

マーケティングの現場では、「コンシューマー」、「ユーザー」、「カスタマー」など、顧客を示す言葉が数多く登場し、時に混同されがちです。これらの言葉は、それぞれ異なる視点やニュアンスを持っており、状況に応じて意識して使い分けることは思考を整理するうえでも、仲間との意識の共有の意味でも重要です。

コンシューマー (Consumer)
一般的な消費者全般を指す最も広義の言葉です。商品やサービスを購入したり、利用したりするすべての人を含みます。例えば、スーパーで買い物をしている人、スマホでアプリを使っている人などがコンシューマーに該当します。ほぼ似たような意味で「生活者」という言葉もつかわれますね。

ユーザー (User)
特定の製品やサービスを実際に利用している人を指します。コンシューマーの中でも、より具体的な行動をしている人に焦点を当てています。例えば、特定のゲームをプレイしている人、特定のSNSを利用している人などがユーザーに該当します。

カスタマー (Customer)
特定の企業やブランドから商品やサービスを購入した顧客を指します。ユーザーとほぼ同義に捉えられることもありますが、カスタマーは購入という行為に重点を置いています。例えば、特定のブランドの洋服を購入した人、特定の会社のサービスに契約している人などがカスタマーに該当します。

ターゲット

これらとは別にマーケティングについての話によく出てくる言葉に「ターゲット」があります。ターゲットカスタマーとか、ターゲットユーザーというのが正解の呼び方です。マーケティングにおいてはこのターゲットを明確にするのが最も大切なフェーズだと思っています。

ターゲット (Target)とは、マーケティング活動の対象となる特定の顧客層を指します。年齢、性別、職業、趣味、価値観など、様々な属性に基づいて絞り込まれたグループです。例えば、「20代の女性で、美容に興味があり、オーガニック製品を好む人」などがターゲットに該当します。

マーケティング戦略を組み立てる時に、最も重要な鍵を握る概念です。

ターゲットの決め方

コンシューマー(消費者)の中から、自社の製品やサービスに最も関心を示し、購入に繋がる可能性の高いターゲットを絞り込むことは、マーケティングにおいて非常に重要な作業です。

市場調査
既存顧客の分析: 現在の顧客の属性(年齢、性別、職業、居住地など)、購入履歴、利用頻度などを分析し、共通点や特徴を抽出します。
競合他社の顧客分析: 競合他社のターゲット顧客を分析し、自社との違いを明確にします。
市場トレンド調査: 業界全体のトレンドや、顧客のニーズの変化を把握します。

セグメンテーション:
属性によるセグメンテーション: 年齢、性別、収入、学歴など、人口統計学的属性に基づいて市場を分割します。
行動によるセグメンテーション: 購入頻度、利用頻度、ブランドロイヤルティなど、顧客の行動に基づいて分割します。
心理的特性によるセグメンテーション: 価値観、ライフスタイル、趣味など、顧客の心理的な特性に基づいて分割します。

ターゲット選定:
プロファイル作成: 各セグメントの顧客を代表する架空の人物像(ペルソナ)を作成し、具体的なイメージを固めます。
優先順位付け: 各セグメントの市場規模、成長性、自社との親和性などを評価し、優先順位付けを行います。
ターゲットの絞り込み: 優先順位の高いセグメントの中から、自社の製品やサービスに最も適したターゲットを最終的に決定します。

この様に市場のセグメンテーションをおこない、ターゲットを選び、そのターゲットに対して自社商品のポジショニングを想定する分析方法はSTP分析と呼ばれる方法ですが、STPについてはまた後日お話します。

ターゲットの検証

ターゲットを定め、マーケティング戦略を構築し実際にサービスを開始した後、実際の顧客がターゲットに合致しているかどうかを検証することも重要です。自社の顧客データを統計的に眺めてみると、その属性から顧客像が見えてくるかもしれません。自社の顧客像が想定したターゲットとずれている場合もよくあります。

顧客データは、年齢、性別、居住地などのデモグラフィックな情報から、趣味や購買履歴等まで様々ですが、このようなデータは貴重なものです。データを蓄積できる仕組や分析システムはマーケティングの精度を高めるうえで必須だと思います。

まとめ

顧客や市場を表す言葉には、「コンシューマー」、「ユーザー」、「カスタマー」などが様々な場所でつかわれていますが、大切なのは、これらの中から「ターゲット」を明確にすることだと思います。

マーケティング戦略を考えるうえで「ターゲット」の設定や理解は最も重要な部分だとおもいます。営業戦略や広告のプランニングなどに進む前に、ターゲットの選定のための市場調査などに十分な時間と費用をかけることをおすすめします。なぜなら、営業戦略や広告のプランニングは「ターゲット」を元に組み立てられるからです。

当社では、市場調査の設計からデータ分析までのお手伝いも可能ですので是非ご相談ください。

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