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2024年06月06日更新

LPO ランディングページ最適化

このシリーズは、主に初級者の方向けにWeb広告に関連する話題をとりあげます。
なんとなく知っているつもりでも、実はあまりよく知らないといった内容を、3分で読めるようなボリュームで記事を作っていきます。幅広い方にお読みいただければ嬉しいです。

今回は、「LPO(Landing Page Optimization、ランディングページ最適化)」です。

LPO(Landing Page Optimization)とは

LPO(Landing Page Optimization、ランディングページ最適化)は、ウェブサイトの訪問者が最初にアクセスするページ(ランディングページ)を改善し、特定の目標(コンバージョン、リードの獲得、販売など)を達成するためのプロセスのことです。

せっかく広告をクリックして、LPを訪問してくれたユーザーに、より有益な体験や、意図するアクション(購入、申し込み、お問い合わせなど)をしてもらえるようにすることで、簡単に言うとコンバージョン率(CVR)を高めることが目的となります。

まずはLPの設計要素を押さえる

LPOのプロセスの前に、まずはLP自体の重要な要素について押さえておく必要があります。特に明確な目標を設定することや、ユーザーを理解したうえで、全体設計やクリエイティブにはいります。

明確な目標
ランディングページの目的を明確にすることが第一歩です。例えば、製品の購入、ニュースレターの登録、問い合わせフォームの送信など、具体的なコンバージョン目標を設定します。

ターゲットユーザーの理解
ターゲットとなるユーザーのニーズや行動を理解し、それに基づいたコンテンツやデザインを作成します。ユーザーにとって価値のある情報を提供し、見出し、本文、画像、動画などを効果的に使います。

明確なコール・トゥ・アクション(CTA)
CTAボタンやリンクを目立たせ、ユーザーに具体的なアクションを促します。例えば、「今すぐ購入」、「無料トライアルを開始」、「お問い合わせ」などです。

簡潔で分かりやすいデザイン
ユーザーが直感的に操作できるように、シンプルで直感的なデザインの方が好ましいです。ページの読み込み速度が重要なケースもあります。

LPOのプロセス

一般的なLPOのプロセスは以下のようなものになります。

①目標を設定する: LPの目的を明確にし、具体的な目標を設定する
②現状を分析する: 現状のLPのアクセス状況やコンバージョン率を分析する
③改善点を洗い出す: 分析結果に基づいて、LPの改善点を洗い出す
④A/Bテストを実施する: 改善点を反映した複数のLPを用意し、A/Bテストを実施する
⑤効果を測定する: A/Bテストの結果に基づいて、効果の高いLPを決定する
⑥改善を継続する: 定期的にLPを分析し、改善を継続する

テストの方法

LPOは一度で完了するものではなく、継続的なテストと改善が必要です。以下の方法でテストと分析を行います。

A/Bテスト
異なるバージョンのランディングページを同時にテストし、どちらが高いコンバージョン率を達成するかを比較します。ただし一般的な多数決のように「少しでもCVRが高いほうが勝ち」のような方法ではなくて、検定と呼ばれる統計的な手法で有意性を確かめて意思決定をすることが大切です。

マルチバリアントテスト
ページ内の複数の要素(見出し、画像、CTAなど)を組み合わせてテストし、最適な組み合わせを見つけます。組み合わせのパターンは膨大なので、可能な範囲でパターンを作成してA/Bテストを実施することになります。

分析ツールの使用
Google Analyticsやヒートマップツールを使って、ユーザーの行動やページパフォーマンスを分析します。たとえば、直帰率にも大きく影響するファーストビューの改善にはヒートマップツールは有効です。

参照する指標

LPOはデータ(指標)に基づいてLPを改善するプロセスです。様々なテストの際に参照される代表的な指標には以下のものがあります。

直帰率(Bounce Rate)
直帰率は、訪問者がLPに到達してから他のページに移動せずに離脱した割合を示します。高い直帰率は、LPがユーザーの期待に応えていない可能性があることを示唆します。

ページ滞在時間(Average Time on Page)
ページ滞在時間は、訪問者がLPにとどまっている平均時間を示します。長い滞在時間は、コンテンツがユーザーにとって魅力的であることを示唆しますが、短すぎる場合にはユーザーの関心を引けていない可能性があります。

クリック率(Click-Through Rate, CTR)
CTRは、ページ内のリンクやCTAがクリックされた割合を示します。高いCTRは、CTAやリンクが効果的であることを示します。

フォームの完了率(Form Completion Rate)
フォームがあるLPの場合、フォームの完了率は重要な指標です。フォーム完了率が低い場合、フォームの設計や質問の数が問題である可能性があります。

ユーザーの行動フロー(User Flow)と離脱率(Exit Rate)
ユーザーがLPをどのように閲覧しているかを理解するために、ユーザーの行動フローを分析します。これにより、ユーザーがコンバージョンに至るまでの経路や、ユーザーがどの段階で離脱しているか、どのページやセクションで躓いているかなどを確認します。

指標の解釈は難しい

LPOは、先に挙げたような指標を参照しながら、様々なテストを行いながら進めていきます。しかし、それぞれの指標の解釈は、LPの性格や設計によっていつも同じではありません。

例えば、直帰率は低いほうがいいし、滞在時間は長いほうがいいと思うのが普通だと思いますが、これらの指標とCVRがかならずしもポジティブな関係ではないこともあります。

滞在時間の場合について考えてみましょう。

コンテンツが興味深く、ユーザーがそのページで提供される情報を真剣に検討している場合、または、高額商品や複雑なサービスの場合にはより多くの情報が必要なため、滞在時間は長くなることが多いです。このような場合には、滞在時間が長くなるとCVRも高くなる傾向があります。

逆に、ユーザーが必要な情報を迅速に見つけて、短時間でコンバージョンする場合、滞在時間が短くてもCVRは高くなることがありますし、滞在時間が長い場合は、ユーザーが情報を見つけられずに離脱している可能性もあります。

直帰率が高い場合にも、CVRが高いことはあります。

たとえば、特定の商品を宣伝するシンプルなプロモーションページでは、訪問者はページにアクセスし、すぐに商品を購入するか、興味がない場合はすぐにページを離れるため直帰率が高くなります。無料トライアルやニュースレターの登録ページなども、すぐにサインアップするか、興味がない場合は直帰するため直帰率が高くなります。

このように、コンバージョンに至るストーリーやランディングページ(LP)の設計、LPの目的、ターゲットオーディエンス、提供するオファーの種類などによっても重要視すべき指標は変わってきます。

各LPの特性と目的を考慮して適切な指標を選定し、それに基づいて最適化を行うことが重要です。

広告との相性

LPの最適化を進める際に忘れてはならないこととして、広告のデザインがあります。訪問者は広告を見てLPにやってくるため、広告で抱いた期待とLPでの体験が一致すると、コンバージョン率(CVR)向上につながりやすくなります。

注意すべき点についてまとめました。

メッセージの一貫性
広告で伝えたメッセージやオファーがLPと一致していることが重要です。広告のキャッチフレーズやキーワードをLPの見出しや本文に反映させたり、広告で約束したオファー(割引、無料トライアルなど)をLPの目立つ場所に配置したりします。

デザインとビジュアルの一致
広告とLPのデザインやビジュアルスタイルが一致していると、訪問者はスムーズに体験を続けやすくなります。

ターゲティングの一致
広告がターゲットとするユーザー層と、LPが提供する内容やオファーが一致していることも重要です。セグメント(例えば、年齢、性別、地域)に応じて異なるLPを用意することもあります。

まとめ

  • LPOは、データ(指標)に基づいて、様々なテストを行いながらLPを改善していくプロセスです。
  • LPOだけではなく、LPの設計段階から、ユーザー理解やコンバージョンに至るまでのストーリーが大切です。
  • さらに、LPに導くための広告のクリエイティブ、メッセージの一貫性など、トータルでつくりあげていくことが重要と考えます。

ご興味を持たれた方は是非ご連絡ください。

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